再度空を切った小刀を再び紙一重でかわす。転がりながらそのまま回転の勢いで沙織は立ち上がりながらそのまま距離をとった。時間の裏側での氷鉋の動きを沙織は忘れていない。飛び道具だけでも距離をとってようやく避けている状況で懐へ入られたら終わりだと言うことぐらいは混乱しそうな頭でもわかる。
ぐらり、と世界が歪む。激しいめまいと、目の前にあるものに、思わず沙織は数歩後ずさり、それから、声も無くぺたりと尻餅をついた。幸か不幸か、悲鳴を上げるタイミングは完全に逸していた。
「……?」
危うく激しいめまいに倒れこみそうになるが、なんとかそれを堪えると、ぐらぐらと揺れていた世界が均等を取り戻す。
それはちょうど、この世界にピントが合う感覚だった件の運動部への予算書類を関係部と職員室へ配り終え、沙織はようやく一息ついた。
予算のつかない同好会にも一応配るため、結構な数と移動距離になる。既に一部文化部の部費申請の受付が始まっているし、委員会からの前期予算案を吟味しつつ、夏休みの各部合宿に対する予算案を平行して製作しつつある会計という仕事は、会長達よりも地味にハードかもしれない。感心と妙な実感を感じつつ、沙織は体育館前の自販機でお茶を購入した。
しばらく、扉の前に立っていた二人は、生徒会室の前からひっそりと立ちさった。
「……。どうしようか~?」
生徒会室からしばらく離れてから、先に言葉を発したのは新のほうだ。
「ちょっと、予想外なに展開になってきたけどーーー」
溜息混じりに感想を口にして、翠はさらに言葉を付け足す。
「でも、すごく、納得したかもしれない~~」
「僕も、そう思うなぁーーー」
ちらりと生徒会室の方を振り返り、新は改めて翠を見る。
「僕たちも少し考えないといけないかもしれないねぇーーー」
兄の言葉に妹もこくりと頷いた。それから、はた、気がつく。
「そういば…当の本人達はどこ行っちゃったのかなぁ~~~??」
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何かしらその方面で活動していることもチラホラ。
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絵描き傍ら常にPSPが転がっていたりいなかったり。
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